2026年6月4日、公益財団法人ミダス財団が事務局を務める「子どもの体験コンソーシアム」の第2回勉強会が開催されました。
「体験を形づくるものは何か? ~エビデンスと実践から考える~」をテーマに、会員団体を中心に60名を超える皆さまにご参加いただきました。
子どもの体験コンソーシアム第2回勉強会
「体験を形づくるものは何か?~エビデンスと実践から考える~」
| 日時 | 2026年6月4日(木)16:00~17:40 |
|---|---|
| 形式 | オンライン開催 |
| 内容 | 1.講義「心理的変容をエビデンスから読み解く」 樋口 拓 氏(神戸親和大学 教育学部教育学科 准教授) 2.実践紹介「体験による子どもの変化はどのように生まれるのか?― 放課後の現場から考える『場』と『関わり』の設計」 平岩 国泰 氏(NPO法人放課後NPOアフタースクール 代表理事) 3.グループディスカッション 子どもたちに変化をもたらす体験は、どのような要素によって成り立っているのでしょうか。体験活動そのものだけでなく、子どもとの関わり方や場づくりのあり方に着目し、研究と実践の双方の視点から学びを深める機会となりました。 |
研究から見えた変化のプロセス
前半は、神戸親和大学 教育学部 准教授の樋口拓氏より、「心理的変容をエビデンスから読み解く」と題して講義をいただきました。

樋口氏は、自然体験プログラム「SDGs探検隊」の実践研究をもとに、子どもたちの心理的変容のプロセスについて紹介されました。調査では、体験を通じて得られる「興味の喚起」が変化の起点となり、その後の目標意図、行動意図へとつながっていくことが示されました。また、教育学者ジョン・デューイの「経験と教育」にも触れながら、体験を単発の出来事で終わらせず、振り返りを通じて経験として再構成していくことの重要性についてお話しいただきました。参加者からは、日頃の実践を振り返りながら、「子どもの興味を引き出すために何ができるか」を考えるきっかけになったとの声が寄せられました。
実践から見えた「場と関わりの重要性」
続いて、放課後NPOアフタースクール代表理事の平岩国泰氏より、長年の放課後支援の実践から見えてきた「場」と「関わり」の設計についてご紹介いただきました。

平岩氏は、「体験」が特別なイベントや活動として狭く捉えられがちであることを指摘しながら、子どもの日常そのものを豊かな体験として捉える視点の重要性を提起しました。また、放課後の現場での具体的なエピソードを交えながら、子どもの変化は「安心して体験に向かえる関係性」の中で生まれること、そしてそのためには子どもの声に耳を傾ける「対話」、子ども自身が選べる「余白」が重要であると語られました。さらに、現在進められている「放課後の質」と子どもの変化との関係を分析する調査研究についても紹介され、安心感や自己決定感、心理的安全性といった環境要素が子どものポジティブな感情や自己肯定感と関連している可能性が示されました。
参加者同士の対話から学びを深める
講義と実践紹介の後は、少人数のグループに分かれてディスカッションを行いました。全体共有の時間には多くの参加者から活発な発言があり、「興味の喚起をどう設計するか」「安心できる場づくりと体験活動の関係」「振り返りの重要性」などについて多様な視点が共有されました。研究と実践をつなぐテーマだったこともあり、それぞれの現場での経験と照らし合わせながら議論が深まる時間となりました。
子どもの体験コンソーシアムでは、今後も勉強会や調査研究などを通じて、子どもの体験がより豊かなものになるよう活動を継続して参ります。是非ご期待ください。
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